AYANO SAITO

inc. IV – theatre collaboration

 

サイスタジオ公演 vol.32

 

朗読劇と打楽器 「プルーフ・証明」Proof by David Auburn

5/19 – 23/2016

作:デビッド・オーバーン
訳:谷 賢一

主催:サイスタジオ
企画:吉田悦子
演出:和田憲明
音楽監修:加藤訓子

出演:有福正志・瀬戸さおり・荻野菜穂・碓井将太・山崎美貴
演奏:齋藤綾乃・大澤香奈恵・山中佑美

齋藤 綾乃(さいとう あやの)

桐朋オーケストラ・アカデミー研修課程修了。桐朋学園大学研究科修了。2012年日本打楽器協会主催《マリンバ・スピリチュアル》演奏コンテストにてアンサンブルグループ『Y・T・E』として三木稔音楽賞(最優秀賞)受賞。同年アンサンブルグループ『Happiness Cafe』として、ヤマハ音楽振興会主催《音楽活動支援制度》対象者。オーケストラ、吹奏楽、ミュージカル、TV収録、各種レコーディングなどの分野で活動中。打楽器だらけのインストルメンタル・バンド『IKAFRY』メンバー。(公財)ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉 楽員。

 

REPORT

 

「プルーフ・朗読劇とのコラボレーションを終えて」 

 

コンサートホールやスタジオに入るとき、「このステージでは今までどんなものが創られてきたのだろう」と想像するのが好きでした。コンサート、演劇、ダンス、上映会。様々な時間が染みこんだ舞台。音楽を勉強してきましたが、音楽以外の芸術も気になり、様々なジャンルの人と一緒に舞台を作り上げる事に興味がありました。
今回お話を頂いた時、望んでいた舞台づくりに参加出来るのだと思い、とても興奮したのを覚えています。反面、ドラマリーディングという言葉を初めて聞きましたので、朗読劇とは違うのか、どんな舞台になるのか予想がつきませんでした。

2015年12月に初めて打ち合わせをして、演奏者が実際に現場入りしたのは2016年5月9日、公演の10日前でした。この時点で音楽は何も作られておりませんでした。楽器はマリンバといくつかの楽器を指示されたのみ、あとは使えそうな楽器をワゴン車いっぱいに積み、現場に運び入れました。

舞台でキャストは皆正面を向き、会話をする場面でも観客席を向いて台詞を読んでいました。観客は、まるでキャストに話しかけられているような感覚になります。これが、朗読劇とは違う、ドラマリーディングの狙いであり、魅力でした。

音楽監修の加藤訓子様のもと、楽譜が1つもない状態から現場で次々とアイディアが生み出され、楽器も厳選されました。最初は参加するだけで精一杯でしたが、時々アイディアを求められることもあり、より一層舞台づくりに参加しているのだという認識と責任感を持つことが出来ました。特に即興的に演奏する場面では「台詞のひとつひとつや感情に寄り添いながらも、どこかで冷静さを心がける」というアドヴァイスを頂き、とても良い経験になりました。

また音響や照明の方々と出会う機会を頂けたのも本当に有り難いことでした。自分が今まで考えたことのない沢山の視点からステージを見るきっかけを頂きました。

5日間の公演はあっという間で、かけがえのない財産となりました。観客の皆さま、サイスタジオの吉田様、鈴木様、スタッフ、キャストの皆さま、演出の和田様、家族、演奏で共演した山中佑美さんと大澤香奈江さん、inc.のメンバー、そして音楽監修の加藤訓子様。inc.に参加して出会った沢山の方々に感謝申し上げます。

 

齋藤綾乃

REPORT

 

「サイスタジオ公演 vol.32」 

 

板橋区小茂根にある演劇のためのスタジオ、サイスタジオとの共同企画が立ち上がったのが半年前、台本が4ヶ月ほど前に決まり、その後各部ごとイメージ・アイデアを膨らませ、実際の稽古に立ち会い出したのが4月末のこと。音楽家が楽器とともに小屋入りし、共同作業を始めたのは9日からの約10日間、午後の練習から終電まで、毎日休みなく、ひたすら稽古に没頭しました。

演者にはベテランの舞台役者さんから若い俳優達が一緒の舞台に立ち、和田監督の厳しい稽古の一面も体験しつつ、その中で音楽セクションも時間との戦いとともに必死の作業。芝居の幕転換には和田氏のチョイスしたアメリカンロック、劇中はセリフとともに常に究極なピアニッシモ、演奏技術とその対応力が要求され、その日その日、新たな台本を書き直し、まるで書を何枚も何枚も書いてゆくような作業でした。
演者の力量とタレント、そして舞台を支えるプロフェッショナルなスタッフも加わり、想像以上の舞台設定となり、迫力ある見応えある舞台となったと評価しています。

inc.プロジェクトを受け入れてくださったサイスタジオ、そして吉田悦子代表に大きな感謝と敬意を表します。

 

加藤訓子

和田憲明監督とト書きの山崎美貴さん(文学座)

5/19 & 20 演奏・齋藤綾乃山中佑美(左)

5/21, 22 & 23 演奏・齋藤綾乃大澤香奈江(右)

そしてこんなある日も。
役者さんたちとの交流も楽しい日々でした。
すてきな人々との出会いと創作に没頭する日々。
ありがとうございました。

 

flyer link | http://saistudio.net/theater/pdf/vol_32.pdf

  © inc. / photo by m. yoshihisa